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2006年 08月 13日
数カ月前にみた芝居「ライフ・イン・ザ・シアター」のいまさらながらのおぼえがきです。良い芝居ってたまにフラッシュバックのように記憶の中に蘇る事があるのです。
期待の藤原竜也と市村正親の2人芝居。この舞台の内容は、一言で言ってしまうと2人の舞台俳優のバックステージを描いた物語です。 かつては名声を浴びたであろう老境にさしかかった俳優(市村氏)と 才能を開花させつつある若手俳優(藤原氏)のコントラストが見事に地に足がついて描かれています。(つまり..これは夢物語ではない、というリアルな描かれ方です) 老俳優は自分の経験上の出来事を若手俳優に逐一アドバイスします。 なぜなら老俳優は若手俳優の才能を愛しているからです。 若手俳優に成功して行ってほしいからです。 そして自分のアドバイスが若い人達の役に立つであろう事に喜びを感じているのです。 最初は、若手俳優もかつての名優からのアドバイスを逐一嬉しく真剣に受け止めていました。 しかしそれは物語が進むにつれて、すこし苦い展開へと繋がって行きます。 最初はベテランの老俳優の胸を借りていた若手俳優。 最初はステージ上でもバックステージでも一歩ひいてお互いを尊重しあって過ごしていた2人。しかしいつしか2人の間に親近感がでるようになると、こんどは逆に俳優としてゆずれない部分が強くでるようになってくる。。ぎくしゃくし始める2人の俳優。 老俳優には「老い」という恐怖があります。 集中力に欠けるようになり、身体も昔程は動かなくなり、本番でセリフを忘れ・・・ そして理想とかけ離れて行くそういった姿の自分をも受け入れなければならない。 しかし若い俳優、それもどんどんスターにのし上がって行くまっただなかの俳優には それら「老い」が現実にはただただうっとおしいものに感じられてしまう。 彼にとって「老い」の苦しみは想像できるものではあっても今現在の現実ではないから。。 もう若手俳優は老俳優のアドバイスに耳を貸しません。 もはや彼には”自分の才能を信じる力”が備わり始めたから。 そして、だからこそ彼は輝きを放っている。 たしかに。 藤原竜也演じる若手俳優はとてもきらきらしていて本当に眩しいほどでした。 ぱーん!と張りのあるひと声で一気に舞台を席巻するあの存在感。。 そして市村正親演じる老俳優はなぜにこうも哀しいのか。 それは自分で自分の衰えも、若手俳優にうっとおしがられていることも 迷いながらも結局はすべて受け止めている・受け止めざるおえない事を知っている、からだと思います。そのうえで彼は若手俳優の才能をまぶしく見つめ続けるのです。。。 劇中、空の客席に向かって舞台の上でひとり情熱的に稽古をする若手俳優。 それを哀しい程の愛情を持ってひっそりとみている老俳優。 彼はできることならあそこに立ちたいのだろう。 もう決してあそこに立つことはないのだけれど。 だからこそ、どんなにうっとおしがられても嫉妬とないまぜに若手俳優を愛するのだ。 それほど彼は舞台を、演じるということを愛しているのだ。。その思いが痛かったです。 「ライフ・イン・ザ・シアター」、このお芝居のなかで起きていた出来事は日常の中のそこかしこに潜んでいるように感じてならないのです。私もそろそろ年齢的なものもあるのでしょうか、若く眩しい才能に憧れ自分の衰えにおののく老俳優の方に気持ちが深く入り込んでいることに気がつき、ハッとするのでありました。
by MAJO_ceramica
| 2006-08-13 00:59
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