|
ホームページ MAJO 展示会のお知らせは こちらからどうぞ! こまいぬや MAJOwebショップ 陶芸サークル しゃちほこや 講師をして居ます。 只今メンバー募集中! 100ピープルのページ *本ブログのテキスト、イメージ等の無断転用 ・加工・二次配付はお断りします。 Copyright(c) MAJO 最新のトラックバック
カテゴリ
以前の記事
2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年 02月 21日
傑作とも駄作ともなんとも評しがたい。。 というのはコレが監督の自伝だっていうのだから。。 DVDで「バッド・エデュケーション」(原題 La Mala Educacion )を見ました。 公開当時にスペインで一度みているのですが、まぁ、言語の問題もあり、 ちゃんと理解できて無いかもなぁという意味で心残りのある映画でした。 スペイン映画の中でも、特にペドロ・アルモドバル監督作品は 日本でもよく公開されるので有名ですが、 個人的にはあまり好みでは無い、、と、まず言っておきます。 今回再見してみて、 かな〜〜〜り複雑にからみあった筋書きで(日本語でも頭こんがらがる) やっぱりちゃんと理解して無かったんだァー。ということが分かり、すっきり。 いくつもの物語がオーバーラップして複雑で、 ざっとあらすじが書けないんですけれど 内容を目録的に挙げてみると、 神父に愛された少年、 少年を愛した少年、 心の行きどころがない青年たち、 嘘と真実、欲望、純粋、美しさetc..etc.. 綺麗で怖くて汚い話。 下手に粗筋など知るより作品を見た方がいいかも、 とつい言わせてしまう映画です。 ただ、それにしても最後に明らかになる弟が兄を殺す動機、 やっぱりそれは公開当時も今回も同じ感想を持ちました。 ”主人公の気持ちが分からない”です。 恥ずかしくてつらい思いをしたんだろうな、とは思っても、殺すまでいくかなぁ。 殺す程のきっかけになるような出来事も特に描かれておらず、ちょっと伝わりづらい。 でもそういうのって近年になって現実にありがちな事なのかも・・とも。 当の弟は悪い事したと思って無いし、相手が怒っても何故怒っているのか解かってない。 しかしこの映画のすごい所(?)は 殺人うんぬんよりも濃厚な愛のムードが全編に流れているので、 (特に神父、きもちわるくて怖い・・)それに圧倒されて殺人の印象が薄い事。 背徳的だなぁ。 そしてやっぱりこの弟(主人公のひとり)はミステリアスな人物です。 かなり危険で複雑な人物だけど、 でもいかにも悪人という感じもあまりしなくて。。ある意味無気味。 弟はただ役者として大きな仕事を掴みたいと言う欲はあるようだけど、 でも本当は何に執着しているのか解らない。 もしかしたら心はもう壊れていて とても遠い所でバラバラになってしまっているのかも。 とても澄んだ目を持っているのに、心の動きが淀んで見えない。 この難役を演じきった(まさに演じきったという言葉がぴったりでしょう) 俳優ガエル・ガルシア・ベルナルには脱帽。 彼の演技を見るという意味では一見の価値のある映画かも知れません。 (他の登場人物のキャスティングも絶妙。) 映画のクオリティだとか奥深さだとかとは別にもうひとつの一見の価値が 登場人物の少年時代を演じたナチョ・ペレス君(写真の少年)の歌。 これがすてきすぎ。 彼はどこかのコーラスのソリストなのかしら?(近年俳優活動してるみたいだけど) あの歌声はただものではないと思う。 スペイン語と日本語両方で彼の歌について検索してみたけれどよく分かりませんでした。 それとも歌はどこかの聖歌隊の吹き替えなのかなぁ? 映画の中でソロで歌うかれの声は本当に純粋で美しく説得力があります。 それにしても公開当時、この映画をスペインの田舎町で 野外の白壁に投影して町中のみんなでみたんですよ。 会場の雰囲気はよかったんだけど、この映画って所がよく考えるとなんかエグイ。。 この時映画を見終って、 やはり見に来ていた工房の親方が、 『フランコの独裁政権当時のスペインではああいう神父は良くある話だった。』 と言ってたのでした。 だからこそ、最初に書いたように、 「傑作とも駄作ともなんとも評しがたい。。 というのはコレが監督の自伝だっていうのだから。。」 と思ってしまうのです。 スペインのサンチャゴ巡礼道を歩いた時に、 前を歩いていた神父さんに向かって、 その後ろから『culo!culo!culo!』と小声で罵声を投げかけてた巡礼者がいましたが 「culo/クーロ」というのは「お尻」という意味で、 神父という意味の「cura/クーラ」という単語とオカマ的な意味にひっかけての 悪口かなと思ったのだけど、まぁ、よくあるタイプの悪口なのかもしれませんが、 でももしかしたらこの映画のような根深いものがあるのかも知れませんね。。 映画のタイトルの「バッド・エデュケーション」は「悪い教育」という意味。 (スペイン語の原題も同意味) 学校の先生(神父)の悪徳教育により歯車が狂ってしまった神父自身と 哀しい青年たちの綺麗で怖くて汚い物語でありました。
by MAJO_ceramica
| 2010-02-21 13:32
| 見るもの聞くもの
|
ファン申請 |
||