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2005年 04月 26日
長谷川公之著『贋作 汚れた美の記録』を再読中。
古今東西の美術品の贋作事件を当時の資料に基づいてまとめた記録集だ。 今読んでいるのは、TVお宝鑑定団にもたまに登場する「乾山」の贋作の項。 昭和37年、複数発見された出所のはっきりしない乾山作の陶器をバーナードリーチが絶賛した事により、評論家らは真作派(主に文部省の技官や学者が多かった)と否定派にまっぷたつに別れる。 この作品達の真偽・善し悪しについて、陶芸家 加藤唐九郎のコメントが載っているのだけど、ずばり言ってますね。(唐九郎は別の贋作事件”永仁の壷”の立役者なのだが。/ちなみにこの事件も本書にも掲載してます。) 『いい悪いは主観で、しょせん”・・・と思う”程度だ。乾山陶器をぼくに作ってみろ、といえば作れる。陶器が出たという旧家を徹底的に調べる以外キメ手はない』と語っている。世間に通用している”すばらしい”作品の基準の一端はこういった作品そのものとは全く関係ないそのプロフィールに頼らざるおえないって。 疑いのあったこれらの新発見乾山作の陶器達は、真作と認める「乾山研究会」によってデパートで「乾山名品展」を開催するに至るのですが、この展覧会を見に来た岡本太郎氏は言ってます。 『たとえニセモノだって、これだけ豊かなファンテジーのもり上がりがあれば、本ものよりさらに本ものだ。』 川端康成は『劣弱粗雑』と言い、バーナードリーチは『私は五十年間乾山を研究している』と言い、松本清張は『弟子の作ではないか?』と言い、こうなるともう豪華メンバー・キャストのどたばたコメディーかも。。 結局その真贋については複雑怪奇な経緯を辿り、『もし贋作だとすると、骨董屋等は大変な恐慌をきたす。』という理由から意図的に白黒つけないままとなったようです。やっぱり作品そのものとは関係ないようです。真贋どちらにしたって物事に付加価値を与えるのってこうやってみると滑稽な事なんだなぁ、なんて思ってしまったのでした。 乾山、あの世で笑ってたかもね。
by MAJO_ceramica
| 2005-04-26 00:32
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