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2010年 03月 22日
ラジオで放送されているスタジオジブリのプロデューサーの
鈴木敏夫氏の番組「ジブリ汗まみれ」を PODCASTで過去の放送分すべて遡って一気聞き中。 ものづくりとその周辺の人々のお話が盛りだくさんで、 飾り気のない会話たちが聞いていて非常に気持ちがいい。 もちろんそれぞれのお話に共感するときもあれば、 そうかな?という疑問が浮かぶ事もあるけれど、 いずれもお話のベースに ゆるぎないものづくりに取り組む人々の心意気が流れていて、 そういう意味では私には非常に安心して聞ける番組です。 ものづくりにあたって、 無邪気と真摯。 これ、大事です。 ものづくり顔、したり顔をしながら、 結局のところ何も生みだせない 脆弱・神経症的クリエイター気取り。 もしくはクリエイターに関わるふりをする周辺の同列な人間。 そんなのがずいぶんとこの日本では増えていませんか。 この番組中、鈴木氏のお人柄のおかげでしょうか、 人と人がちゃんとコミュ二ケーションしてる故に、 印象的な発言が数々あるのですけれども、 そのうちのひとつ、 googleジャパンの代表取締役辻野氏がゲストの回の 鈴木氏の言が印象的でした。 鈴木氏が、息子さんが大学生になる時にPCをプレゼントしようとしたら 断られたのだとか。 『PCなんてどこにでもあるじゃん。買ったってすぐ古くなるし。 あちこち世界のどこにいっても新しいPCが使えるじゃん。 だから必要ないよ。』と。 もはや家の中で個人個人がダウンロードして確保するという発想は 次の若い世代では終わりつつあって、 いつでも情報は必要な時に必要な分だけ引き出せばいいもので (その大量の情報を保管し提供するのがgoogleのような機関で) 自分で抱えて持っている必要はない。 消費者は、どんどん新機種のPCをおっかけて買い続ける という発想もやがてなくなる時代になるであろう、というお話。 そこで現在宮崎駿氏が10分程の短編アニメを制作しているのだけれど そのgoogleのようなところから無料配信する、という発想も 今後ありかもしれない、やってみても良いのかもしれない、と 鈴木氏は考えたのだそう。 すでに、映画を作って公開上映、DVD販売、TV放送、という いままでの一連のパターンも崩れてきている。。 新らしい何か秩序をつくる為にどうしたらいいかの試行錯誤は するべきだという考えもある。 無料配信という事は、 世界中の多くの人々に同時に作品を届ける事ができる と言う良い面もあるけれど、 配給の事やスポンサーの事も全てすっとばしてできるというのがまず 一つクリアすべき問題であり、 しかしそれはまだ大した問題ではなく。。 まず、自分たちが作った作品は映画館という環境で観てほしい、 という気持ちがどうしてもあり、 でもそれも、dvdとか発売している訳だから、 いろいろなサイズのTVで見られているということはあるんですが、 結局何より一番の不安は、 「消費されることの恐怖」 これをどう防御したら良いのかがわからない、 とおっしゃっていました。 ものの価格が安くなり、 人々の消費するという感覚はすでに麻痺しており、 また、ものづくりの人たちの中でも 『安くないと売れないから』という理由で 時には自ら、時には強要され クリエイトしたものが当たり前のようにして 単なる消費物と化せる可能性の高い選択を迫られる、 これは私も経験があります。 話を陶芸に置き換えて恐縮ですが、 価格が安ければ多くの人の手に渡るという事なのでしょうが 私の場合は現状のクオリティを落とすつもりはないので まず価格ありきで安いものを売る、という発想は無い、 というスタンスに行き着きました。 これにはひとつのきっかけがあるのですが、 つまり、私も一時期廉価な陶のペンダントを販売していたのですが あるお買い上げくださったお客様に 『もし紐など外れたり壊れたときには修理しますから』と お伝えしたところ、 『どうせこんな安いの直しませんよ。いいですよ。』 と言われたのでした。 ああ、価格を安くするという事はこういうことなんだなぁと 思った出来事でした。 鈴木氏言うところの「消費されることの恐怖」、 この意味はものづくりのはしくれとして非常によくわかります。 誤解をおそれずに書きますと、 昔からよく「大衆に合わせると文化レベルが落ちる」と言います。 なんとかミシュランだとか、 ネットで人気だとか、 安くて沢山だとか、 何何先生のおすすめだとか、 そんな猫も杓子もな消費文化の売り文句ばかりに踊らされていると どんどん文化が疲弊し形骸化して行くって事、 クリエイターなら当然危惧すべきなのでは とも思うのです。 先のラジオ番組では鈴木氏の、 『「消費されることの恐怖」 これをどう防御したら良いのかがわからない』との発言を受けて googleの辻野氏が、 『ジブリのすばらしい作品は アフリカとか世界中のすべての人に一人残らず見てもらわないと もったいないですよね。。』とおっしゃっていたのですが、 私にはその言葉が非常に空虚に聞こえてしまったのでありました。 ま、私も頭の中は頑固職人系なんでしょう、ね。
by MAJO_ceramica
| 2010-03-22 01:56
| 思うに・・
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